僕が、難聴活動に参加するようになったキッカケは、周りに同じような悩みの難聴者がいないがゆえに、悩みを抱え込んだり発散する場がなかったことや、また一人で悩んでいることが寂しかったせいもありました。
中軽度難聴である為に、障害を受容することが出来ずに、「聴こえたフリ」や「愛想笑い」などをして、いわば『偽りの人生』を送ってきました。
しかし、先日行われた、山口利勝先生の講演は、自分の今まで感じてきたことや矛盾をすべて解消してくれるものでした。
まさに、自分自身の「行動の正当化」をする根拠を示して頂きました。
「お前はすべて耳のせいにしている」「もっと聴こえの悪い人だっている」などと言われて、一度は自分の中で、頑張る決意をしてはみたものの、なかなか、社会では、難聴を隠しながらやっていくのは、難しく、また、自分自身でも、どういったことが社会で支障があるのか?どういったことを健聴者に援助してもらわなければならないのか?ということが理解出来ずにいました。
ついに、難聴のことをカミングアウトして、
「声を①やや大きく②ゆっくりと③はっきりと④口元をみせて・・・大事な用件の時は、静かな場所で、連絡事項は出来るだけ、書いて欲しい」
ということを言えた時は、自分自身の『勇気』が嬉しかったことを思い出します。
今まで、他人と喋っていても漠然と聞いていて、自分自身のことすら分からず、自分の居場所をも探してフワフワとしている、宙に浮いている状態だった時があるだけに余計に嬉しかったです。
ただ、他人に援助をしてもらうばかりでなく、自分自身でも努力は必要だとも思います。
①よく聞き取れなかったことは何度でも聞くこと
②他人よりも情報源が狭いから、興味を持って積極的に関与していくこと
③謙虚な姿勢で持って、健聴者と共に・・・
この点に気をつけながら、頑張っていきたいと思います。
徳島の他の難聴者の方々と知り合いや友達になったりして、講演を聞いたり、演劇などをみたりするうちに、またその際も「ひこばえ」のスタッフの方々の協力おかげで、ホントに心から、理解でき楽しむことが出来ました。
皆さんとの『出会い』や『活動』『交流』を僕の心のオアシスにさせて頂いてもよろしいですか?
どうか今後ともよろしくお願いします。
n.t