災害時における難聴者支援について  意見交換会開催

難聴者が訴える、難聴者のための支援体制

20090321

少し間違いがあるようですね。 住民・・・→難聴者
手話通訳者・・・→要約筆記者
まだまだ難聴者=手話通訳のイメージなのでしょうか?

3月21日午後1時半から北島町の県立防災センターで、「災害時における難聴者支援について」の意見交換会を行いました。

 徳島県や鳴門市・徳島市・小松島市・阿南市等の行政担当者や、県議会・市議会関係者、各関係団体の方々60名以上がご参加頂き開催されました。
 前半に行われた館内説明・見学・体験では、字幕やノートテイクの情報保障をつけながら地震時を想定した映画を観た後、地震体験、消化体験、煙体験をしました。

 後半の「災害時における難聴者支援について」意見交換会では、徳島県の災害時における支援マニュアルの説明や県立防災センターの概要と役割、特に南海地震について説明がありました。

 その後、被災地における難聴者の実態、全難聴の災害時支援対策紹介、難聴者が望む災害時支援対策紹介、難聴者のための災害に対する備え等について、過去の災害事例を紹介しながら説明をしました。

難聴者の皆様は、他の障害を持つ方々と比べ、非常に分かり難い障害と言われています。その為特に災害時に配慮をされない可能性を払拭する事ができません。
 「耳マーク」をシンボルマークとして、災害時の支援方法を、難聴者自らが具体的に訴える事により、本当に自分達に適した支援対策やマニュアル作りが行われて行く事を期待して、今後もアピールして行きたい考えています。

当日報告された内容の一部を、掲載していますのでご覧下さい。

難聴者が望む災害時の支援方法  
○ 災害が起きたとき、支援の中心や情報の発信源となる場所へ耳マークの掲示(旗やパネル)
○ 被災した難聴者が、現在の状況を聞ける人(場所)を明確に表示。人であれば、支援者は耳マークの腕章をつける。
○ 被災した難聴者も、耳マーク(腕章、プラカード等)を身につけ、難聴である事をアピールし、情報提供に配慮してもらう。
○ 支援できる分野ごとに色・マークを付けた帽子・ジャンバーを用意(難聴者用の支援者には耳マークを付ける等)
○ マイク・メガホンなどで放送することは視覚的にもわかるように行う。
○ 誘導中なども文字での案内。(なぜ誘導させているのか、どこを通ればよいのか)
○ 現在の水道・ガス・電気などライフラインの状況が避難場所やネットで視覚的に分かるように掲示。
○ 自分も筆記用具を携帯するが、セーフティ関係者は携帯。 
○ どの人が、どんな説明をして、どんな担当をしているのか腕章などで視覚的にもわかりやすく。
○ 災害時、避難所においては、難聴者が食料などの提供、医療などを受けられないことのないように、難聴者のための要望を受け付けてくれるスタッフを置く。(要約筆記者の配置がもっとものぞましい。)
○ 筆談用の用紙とペンなども各避難所に用意
○ 被災者の対応にあたる市町村の窓口には要約筆記ができる人を速やかに配置。
○ ホワイトボード(持ち運び可能なもの、マジック、要約筆記用の用紙)を用意。
○ 健聴者とは別に難聴者専用の掲示板の設置。
○ ボランティアスタッフへの、難聴者への対応の仕方、耳マークの周知等の教育
○ 今回の話会いをもとに、県の防災センターで難聴者のための防災マニュアルの編集をして、難聴者に配布してくれるよう検討してほしい。
○ 非常時の電子メール一斉送信システム構築
○ 避難所等での音声、・聴覚情報の併用を徹底
○ 県聴覚者災害対策本部の立ち上げ
○ 聴覚障害者用避難所へのFAX、字幕番組受信テレビ等の情報機器設置。
○ FM多重放送を活用した電光掲示(パパラビジョン等)を避難所等に設置。
○ 災害時に対応した、避難訓練等の計画の中に難聴者に対するプログラムを入れ、実際に訓練をして、自分の動きを確認する。
○ 事前に、緊急時の連絡網を複数回線つくり、定期的に運用してみる。(被害が小さければ身近な連絡網、大きければ被災地から離れた連絡網)
 
難聴者のための災害に対する備えについて  
〈災害前の対策〉
1. 国や行政
○ 関係機関や地域住民と連携が図られた支援体制を整備する。
○ 情報、連絡がスムーズに伝わるような情報伝達網をつくる。
○ 災害支援の中核をなすボランティアの人々を育成する。
○ 難聴者でも自力で非難できるような、優しい環境作りを行う。
○ 小学校区程度の大きさで、地域や行政の人たちと連携して対応ができるように、支援システムを作っておく。(聴覚障害者がどれくらいの人数がいるかや、どこに避難すれば言いかを前もって決めるなど)
○ 聴覚障害者についての調査を行うとき、また災害時に支援者にその情報を提供するときは、個人情報を   取り扱うことになるので充分注意して行う。
○ 防災訓練を行う。
○ 防災訓練を行うときは、要約筆記者を交え、災害直後だけでなく、災害後のことも念頭に入れて訓練す    る。
○ 災害時にすぐに派遣できるように、要約筆記者の組織と連絡を取り合うようにする。
○ 災害時に使用すると予想される、専門的な用語説明等の処置(パンフレット等)

2. 個人
○ 近所の人に、災害時に何が起きたかや、避難場所を知らせてもらうようにしておく。
○ 防災グッズの中に以下のものを入れておくようにする。
○ ワンセグ携帯(これは袋に入れず、常に持っていけるようにしておく)
○ 見えるラジオ(文字がテロップで流れるラジオ)
○ 予備の補聴器(以前使っていたものを手入れしておく)
○ 充電器や電池
○ 筆談用のメモ、ボールペン、マグネット版
○ 耳マーク(カード、腕章、ハンカチ等)
○ 自分たちが災害時に弱者になることを自覚、認識しておくこと。
○ 災害時用のメーリングリストをいくつか作っておく。

〈災害時の対策〉
1. 国や行政
○ 震源地や、地震時の津波の情報など最低限のことをすぐに字幕放送や文字放送で流すようにする。
○ 速やかに、要約筆記の団体を安全を確保しつつ、被災地へ派遣する。
○ 臨時的に手話ニュースや字幕ニュースを増やす。どんな簡単なことでも、走り書きでもいいので伝える。
○ 地震などの災害は体感できるが、津波や原発事故などはニュースを見るまでは分からないので、こういう災害のときは、しっかりとテロップや字幕放送を流す。
○ 難しい用語(臨界や中性子など)は説明が分かるように文字で伝える。(危険さが分からずに原発事故のときに外に出た災害弱者が大勢いた。)
○ ライフラインの支援情報は聴覚障害者にもしっかり伝わるように、掲示板にいつどこに来るかをあらかじめ掲示しておくと同時に、聴覚障害者に伝える担当の人を決めておく。
○ 聴覚障害者に対して支援活動を行うときは、ゆっくり、はっきり、口を見せて、絵も混ぜながらコミュニケーションをとるようにする。
○ 臨時的に聴覚障害者でも使用可能な公衆電話を取り付ける。
  
2. 個人
○ 耳マークをつけてはっきりと、自分が聴覚障害者であることを示す。
○ 災害時、自分の普段の避難場所や、連絡の取り方などを近所の人に伝える。
○ なるべく一人で行動せず、耳マークをつけている人たちと一緒に行動すると一、情報を聞き逃しても他の人から伝わってくるので安心できる。
○ 聴覚障害者宅のドアをたたいたが反応がなく諦めたこともある人がいる。実際    
  は家の中に被災者がいた。自分の生存を知らせる簡易式のボタン式発信機などを持っておくと、このようなことに対応できる。
○ 聴覚障害者が、別々に何度も何度も、支援者の人たちに説明を求めに行けば、支援する側に負担がかか り、ひいては自分たちにも負担がいくようになる。自分が障害者だからといって、何でもかんでも支援者たちに 頼らない。ある程度のことは自分たち仲間内で処理できるようにする。

ひとつの災害後はひとつの災害前である。災害の処理が終わりある程度落ち着いたら、被災地が中心となり話し合いを行い、問題点や不満をどんどん挙げて、解決することが大切である。

 
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