2008年9月例会レポート

9月19日(土)ナシの会の定例会が行われました。今月は研修会を行う為、会場をいつもの会議室からひと回り大きな研修室1に変更して行いました。

研修内容は、補聴器メーカー(フォナック)さんにおこし頂き、FM補聴器の説明を中心に行われました。
補聴器に限らず、最近の商品は日進月歩でその性能が向上し、一昔前の物と比べると、雲泥の差があるものもあります。

今回紹介をして頂きましたFM補聴器も、随分と改良を加えられ、難聴者の聞こえを取り戻す道具として、有効な部分が沢山あったように思います。
例えば、両耳に補聴器を掛けた場合、片方の補聴器を調整(音量など)すれば、それに連動して、反対側の補聴器も自動で調整されたり、その機能を利用して、片側には音量だけのツマミ、もう片方には音質だけのツマミにすることができ、小型化ができるなど、随分と進化したものもあるようです。

また、マイクの指向性を変化さすことができ、音を拾う方向を変えることにより、話をしている人の声をより鮮明に、周りの雑音をより押させる事が出来るようになっている物もあるそうです。

参加した会員の皆さんにも実際に装着して頂き、FM補聴器の性能を実際に体験して頂きました。
とても良く聞こえた方もおいでになりましたし、あまり効果を感じられなかった方もいましたが、自分にあった補聴器をうまく使いこなすためのデータにはなったと思います。

FM補聴器は、簡単に表現すれば、放送局とラジオの構成で、マイクで拾った音をFM電波で飛ばし、耳に掛けたラジオで聞く仕組みです。もともとFMの電波(周波数変調)はAMの電波(振幅変調)に比べ、高音質に適していますので、その特徴をうまく使っていると思います。
ただ、マイクで声を拾うために、話し手にマイクを持ってもらう(近づける)必要があります。ということは複数の方と、同時に会話する時には不向きのようです。複数の話し手の中央にマイクを置く方法で、対応可能とされていますが、充分音を拾えないと懸念されます。皆で歌を歌う時に、1本のマイクで拾ったら、誰の声も充分に入っていないのと同じで、音の強さは距離の二乗に反比例をして小さくなっていく為仕方ありません。

しかし、講演会や教室での授業など、話し手が一人の場合は、絶えず安定した音質と音量で聞く事ができ、非常に期待が持てると思います。

普通の補聴器は、耳元に届いた音を、大きく増幅して耳で聞かせるため、四方八方どこから来た音でも、耳元に届いた音なら同じ音とします、しかしFM補聴器はマイクで拾った音だけを聞かせるため(マイクに増幅作用は無い)、音を拾う守備範囲が異なっています。
両方を上手く使いこなせは、聞こえを取り戻す良い手段になると思います。

研修会終了後は、短時間ではありましたが、通常の例会のように皆さんの今月一ヶ月の出来事をお聞きし、終了となりました。
新しいお二人の参加も頂け、実りのある研修会となりました。

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